OpenClaw SQLiteバックアップの検収では、バックアップ処理の成功表示だけで合格にせず、対象範囲を確認してから新しい隔離先へ復元してください。Agentのデータ、設定、認証情報、作業領域まで確認し、復元後にGatewayが使える状態になって初めて、バックアップを運用可能と判断できます。
OpenClaw GatewayとAgentの永続データを管理するIT担当者は、障害時にどの状態まで戻せるかを確認できます。
遠隔Mac上の実行環境を担当するプラットフォームエンジニアは、移行先で復元手順が成立するかを検証できます。
認証情報や会話データを扱うセキュリティ担当者は、保管範囲とアクセス管理を点検できます。
最終確認日:2026年10月14日。OpenClawのリリース状況は公式リリース索引、バックアップと復旧の手順は公式バックアップ資料および関連CLI資料に照らして確認しています。新しいリリースやデータ構造の変更があれば、演習前に再確認してください。
SECTION 01復旧目標と故障範囲の確定
復旧目標は「SQLiteファイルが戻った」ではなく、「必要なOpenClawの状態でGatewayとAgentを再び運用できる」です。ホスト故障、アップグレード後の切り戻し、誤削除では、戻すべきデータや許容できる巻き戻りが異なるため、まず障害シナリオを分けます。
公式のデータベース配置資料を参照し、実際の構成と照合してください。既定の保存場所だけで済ませず、設定された各Agentのデータ、自分で指定したディレクトリ、設定、認証情報、作業領域まで範囲を明記します。
| 障害シナリオ | 検収対象 | 事前に決めること |
|---|---|---|
| Mac本体の故障 | Gatewayの共有状態、各Agentのデータ、設定、認証情報、作業領域 | 復元後に必要な外部連携と、許容できるデータの巻き戻り |
| バージョン変更後の切り戻し | バックアップ時点のデータと、移行先バージョンとの互換性 | 旧状態で開く前に必要な互換性確認 |
| 誤削除 | 削除されたデータと、復旧対象に含めるAgentの範囲 | 他の稼働中データを巻き戻さずに戻せるか |
Macの移行では、Agentごとの独自ディレクトリも個別に照合します。保存先のパスが移行先で異なるなら、復元後にAgentが以前と同じデータを参照できるとは限りません。確認したパスと移行先での対応先を記録しておきます。
SECTION 02バックアップ作成時の対象範囲
SQLiteの稼働中データベース本体をファイルコピーするだけでは、データの整合性を確保できるバックアップとみなせません。WALを含むデータベースの扱いは、OpenClaw公式のバックアップ手順に従い、利用中のバージョンで指定される方法を選んでください。
OpenClawの公式資料にあるバックアップ方法やCLIを確認し、作成方式ごとに何が含まれるかを整理します。ひとつの方式で設定、Agentの独自パス、作業領域まで網羅できると決めつけず、実際の構成とバックアップ対象を突き合わせてください。CLIのオプションやサブコマンドは、公式バックアップCLI資料で現在の仕様を確認します。
- 共有状態とデータベースが対象に含まれるか。
- 設定済みの各Agentのデータが対象か。
- 独自のAgentディレクトリと作業領域が保護されているか。
- 認証情報や必要な構成ファイルが、復旧可能な形で含まれているか。
認証情報や会話記録は、選択したパスと方式によってバックアップに含まれる可能性があります。内容を把握しないまま共有ストレージへ複製せず、オンラインの状態データと同等のアクセス制御を適用してください。認証情報を含む場合は、保管先の暗号化、閲覧権限、復旧時に利用する権限も確認します。
SECTION 03生成物の検証と保管記録
検収では「ファイルがある」「公式の検証を通過した」「隔離先で起動できた」を別々の証拠として扱います。ファイルの存在は作成の証拠にすぎず、検証結果だけでもサービス復旧の証明にはなりません。公式手順でバックアップを検証し、実際に復元するところまで続けて記録します。
| 証拠段階 | 確認内容 | 記録する項目 |
|---|---|---|
| 作成 | バックアップ生成が完了し、対象ファイルを特定できる | 識別子、作成日時、保管先 |
| 検証 | 公式の検証手順で結果を確認できる | 実行した手順、結果、失敗項目 |
| 復旧 | 隔離先でデータと必要なサービス状態を確認できる | 対象範囲、診断結果、確認者 |
バックアップの検証結果には、対象範囲と保管先を結び付けてください。認証情報や会話記録を含み得るため、検証ログに秘密情報をそのまま出力したり、記録を広い共有範囲に置いたりしないよう注意します。
注意:検証に成功しても、Agentの独自パスや外部認証まで復旧できるとは限りません。バックアップの合格判定は、隔離復元と起動後の確認が終わるまで保留してください。
よくある確認事項
SQLiteのWALを個別にコピーすべきか、復元後に会話と設定をどう確認するか、認証情報が保護対象に入っているかは、対象範囲と公式手順を見て判断します。Mac移行時は、既定の場所に加えてAgentごとの独自パスも確認してください。各ケースの確認基準は、記事冒頭のFAQにまとめています。
SECTION 04隔離先への復元と互換性確認
復元先には、新しい空のディレクトリを用意し、稼働中の状態ディレクトリを上書きしないでください。既存環境の状態と混ざると、復元データを正しく評価できず、誤操作で現行データを損なうおそれがあります。
公式の復元手順に沿って、次の順で進めます。
- 移行先のMacとOpenClawのバージョンを記録する。
- Agentの独自パスを確認し、移行先での対応先を決める。
- 稼働中の状態とは別の空の復元先を準備する。
- 公式手順でバックアップを復元し、データベースの状態と必要なファイルを照合する。
- 異なるバージョンを使う場合は、データ構造の変更と事前確認に関する公式資料に沿って互換性を確認する。
復元には、既存状態と復元先を一時的に併存させるためのディスク領域が必要になる場合があります。根拠のない容量や所要時間を前提にせず、実際のバックアップサイズと移行先の空き領域を確認してから開始してください。
SECTION 05停止・切り替え・起動後の確認
本番環境へ切り替える前に、関連する書き込み元を停止します。稼働中のGatewayやAgentがデータを書き込んでいる状態で切り替えると、復旧対象と新たな状態の整合性が崩れる可能性があるためです。停止、復元、診断、切り替え、起動の順序は、対象バージョンの公式復旧資料に合わせます。
起動後は、Gatewayの健康状態、Agentの認識、会話データや設定の参照、必要な作業領域をそれぞれ確認します。データベースを復元できたことと、メッセージチャネル、プラグイン、外部認証が復旧したことは別の判定です。依存先へ接続できない場合は、復旧失敗の範囲を記録し、データの問題と外部サービス側の問題を切り分けます。
また、復元時点より後の状態が戻らないことで、承認待ちの項目やメッセージの重複防止状態が影響を受ける可能性があります。具体的な振る舞いは構成とバージョンで異なるため、実運用のデータを使う前に隔離環境で確認してください。検収記録には、起動確認だけでなく、重要な連携先の結果も記載します。
SECTION 06演習記録と合否判定
復旧演習の記録は、次の項目を埋めて保管します。復旧の可否を担当者の記憶に頼らず、次回の障害対応でも同じ手順を追える形にします。
- バックアップ識別子、作成日時、保管先
- 対象に含めた共有状態、Agentデータ、設定、認証情報、作業領域
- 公式検証の実施内容と結果
- 隔離先、移行元と移行先のバージョン、独自パスの対応関係
- Gateway、Agent、会話データ、設定、外部連携の復元後確認
- 失敗項目、未解決リスク、再確認期限、実施者と承認者
演習後の判断条件
- 合格:対象範囲を説明でき、公式検証を通過し、隔離先で必要なデータとサービス状態を確認できた場合は、記録を添えて運用継続とします。
- 期限付きの是正:一部の外部連携や独自パスだけが未確認で、影響範囲と担当者を特定できている場合は、期限と再演習の条件を定めます。
- 負荷拡大を保留:データ範囲が不明、復元に失敗、またはGatewayや重要なAgentデータを確認できない場合は、Agentの追加や本番依存の拡大を止めます。
Macの実機だけで演習する場合、予備機の確保や環境の再構成が運用負担になることがあります。一方で、遠隔Macを使う場合も、復元先として適切かどうかは自分のバックアップ範囲、権限、移行手順を使って検証する必要があります。MACNOXのサービス案内を確認し、継続的な演習環境が必要なら、利用条件と料金を照らし合わせてください。復旧要件を満たさないまま契約や本番移行を先行させず、まず隔離復元の結果を合否記録に残すことが判断の基準です。
SECTION 07よくある質問 FAQ
OpenClawのSQLiteをバックアップするとき、WALも個別に保存すべきですか?
稼働中のデータベース本体だけを直接コピーする方法は、整合性を確認できないため、検収済みのバックアップとして扱わないでください。OpenClaw公式のバックアップ手順に沿って作成し、公式の検証手順を通したうえで、隔離先への復元まで確認します。WALの扱いを個別に決める場合も、利用中のOpenClawバージョンの公式手順を優先してください。
復元後にAgentの会話や設定が戻ったことは、どう確認すればよいですか?
SQLiteの検査結果だけで完了とはしません。復元対象に含めた各Agentのデータ、設定、必要な作業ディレクトリを照合し、Gatewayの診断と起動後の状態を確認します。会話が参照できること、設定が読み込まれること、必要な連携先が認証できることをそれぞれ記録し、データ復元と外部サービス復旧を別の判定項目にします。
OpenClawのバックアップにはAPI認証情報やチャット記録も含まれますか?
一律には断定できません。バックアップ方式と対象パスによって範囲が異なるため、公式のデータ配置資料と実際の設定を照合してください。認証情報や会話記録が対象に入る可能性を前提に、保管先のアクセス制限、暗号化、復旧担当者の権限を確認し、バックアップの中身を不用意に共有しない運用にします。
Macを移行するとき、Agentごとのディレクトリはどう確認すればよいですか?
公式のデータ配置資料と各Agentの設定を使い、既定の保存場所だけでなく、明示的に指定された独自パスも洗い出します。移行先で同じパスが利用できるか、異なる場合は設定の対応付けが必要かを、復旧前に確認してください。対象ディレクトリを記録し、復元後に各Agentのデータと作業領域が参照できることまで検証します。